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【心理学コラム】愛とアートとNETFLIX
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心理
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「人」に関しての「ふ~ん」「へー」「ほっ」

シリーズ
小林厚志の「やっぱり頑張ろう」
自称下町心理学者の小林厚志が、身近にあるのに何となく理解し難い「心」「精神」「意識」をテーマに、まるで街ブラかのような感覚で「ふ~ん」や「へー」をお届けします。
お勉強の合間の息抜きに、ごゆるりとお付き合いください。
※学者口調を意識したので敬語が省かれてることをご容赦ください。
Netflixが日本で製作し、2023年5月より全世界で配信中の大相撲を題材としたオリジナルWebドラマ『サンクチュアリ-聖域-』をご存じだろうか?
「魂が震えた」
そう表現しても決して大袈裟ではない作品だった。
体は屈強だが、投げやりな性格の青年が相撲部屋に入門。力士になった彼はとがった振る舞いでファンを魅了しながら、伝統と格式を重んじる角界を揺るがしていく。
※Netflix公式サイトより抜粋
という内容である。
なんとなく観始めたのだが、最終話まで息つく間もなく観終わった。
人類は古くからアートを通じて、智慧、心、体験、在り方、生き方などを表現してきた。
世界最古のアートは、4万4000年前のインドネシアの壁画が一般的だが、南アフリカのブロンボス洞窟で出土した岩から発見された赤い粘土の塊に幾何学模様が刻まれているものもある。
ブロンボス洞窟は、およそ7万年前に塞がれ、手つかずの状態で残っており、この赤い粘土の塊は、7万3000年前のものだと推定されている。
初期のホモ・サピエンスの遺物も多く見つかっており、狩猟・採集をしながら休息する場所として用いられていたようである。
また、6万4000年以上前のスペインの洞窟にも壁画がある。
これは、赤い縦と横の線で、はしごのように見える絵が描かれたものだ。
作者はホモ・サピエンスではなく、ネアンデルタール人ではないか、という説が強くあり、これらの壁画は、ホモ・サピエンスが最初にヨーロッパに到達する以前のアートであると言うことができるだろう。
そしてアートは時として、信仰にも大きく関係してきた。
人間は「なぜ私は生まれたのか」「なぜ生きているのか」と考えてしまう生き物であり、そうした人間の根源的な考えがアートとして現れている。
「宗教画」などは、アートの大きなカテゴリの一つである。
私は、アートに全くもって長けていると言えないが、人の生き方や在り方に影響を与えてくれる、いくつかの素晴らしい作品を知っている。
コラムという特性上「詩」や「格言」に括ることになるが、いくつかご紹介しよう。
私は、魂に語りかける。
落ち着いて、何も望まずに待つように。
希望とは間違ったことに対する希望だから。
そしてただ愛なしに待つ。愛とは間違ったことに対する愛だから。
それでも確信がある
。確信も愛も希望も、すべてはそこにある。考えずに待ちなさい。
あなたはまだ考える準備ができていないのだから。
そうすれば、闇は光になり、静けさは躍動へと変わるであろう。
T・S・エリオット「イースト・コーカー」『四つの四重奏』所収
太陽は、私たちを照らしているのではなく、私たちの中で光を放っている。
川は過去を流れるのではなく、私たちを通って流れている。
身体という有機体の繊維一本一本細胞一つひとつを、ワクワクさせ、刺激し、揺さぶり、滑らかに動かし、歌わせながら。
ジョン・ミューア
あなたの意識が今までと異なる世界を通って旅を始めるのに任せよう。
あなたがこれまで学んだ世界についての考えをすべてをそこに置いて……。
あなたの魂があなたの望むところへあなたを連れていくのに委ねよう。
目を閉じて、あなたのスピリットが舞い上がり始めるのに任せれば、あなたはかつてないほど人生を楽しむであろう。
エーリッヒ・フロム
慈悲は人間の心を持ち、哀れみは人間の顔を持つ。
愛は人間の聖なる姿であり、平和は人間の衣装である。
ウィリアム・ブレイク
傷つくならばそれは愛ではない。
チャック・スペザーノ
もっとも深い哲学より、あなたの身体にはより多くの智慧が存在する。
フリードリッヒ・ニーチェ
自らを照らす光であれ
ブッタ
この世界で最も美しいものは、じつは見えたり聞こえたりするものじゃなく、心で感じるものなんじゃないでしょうか?
ヘレン・ケラー
夜明けのそよ風には、告げたい秘密がある
眠りに戻ってはならない。
あなたは、本当に望むことを求めなければならない
眠りに戻ってはならない。
人間は行ったり来たりするだろう
入り口を通って二つの世界が出会う場所
ドアは、至るところに、開いている
眠りに戻ってはならない。
ジャラール・ウッディーン・ルーミー
いかがだったであろうか?
これらの「詩」や「格言」には、私なりに共通したテーマがある…
のだが…
お気づきの方もいるだろう。
そう、それは「愛」である。
共感しにくいところもあるだろう。
しかし、今一度「愛」をテーマに一読していただきたい。
違う見方ができるかもしれない。
当然、強制するつもりはない。
楽しんでいただけると幸いである。
きっとそれがアートのおもしろさなのだろう。
このコラムを大阪梅田校の事務所で書いている。
二度、三度、シンガーソングライター優里の『ベテルギウス』が流れている。
僕ら見つけあって 手繰りあって 同じ空
輝くのだって 二人だって 約束した
遥か遠く終わらないベテルギウス
誰かに繋ぐ魔法
僕ら 肩並べ 手取り合って 進んでく
辛い時だって 泣かないって 誓っただろう
遥か遠く終わらないベテルギウス
君にも見えるだろう 祈りが
シンガーソングライター 優里
ちなみにだが、この曲が主題歌になっていたドラマ「SUPER RICH」は、私は見ていないが、私の最愛のパートナーであり、ドラマ評論家(私が勝手に言っている。)が「おもしろい」と言っていた。
これもアートであり愛であろう。
力士となった主人公には、俳優のきたろうが演じる、病に伏せた父親がいた。
個人的に好きなシーンが多かった。
「魂が震える」
物理的には理解しがたいが必ずあるもの。
目には見えないが必ずあるもの。
時に見失い、時に気づかず、時に使い方を間違えるが必ずあるもの。
そして私たちの根元に常に必ずあるもの。
今日は少し遠回りをして家に帰ろう。
たまにはじっくり感じてみるのも良いものだ。
「やっぱり明日も頑張ろう」
心の旅は続く…
参考文献・サイトURL
ジェネラティブ・トランス: 創造的フローを体現する方法
スティーブン・ギリガン (著)
https://amzn.asia/d/jikDSfW
小林 厚志
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心理
担当
大阪梅田校
所属
脱サラ後、2016年に渡米、資格取得。大手社会人スクールにてNLP講座など担当。 心理学・心理カウンセリング・メンタルコーチング・コミュニケーション系の講師として登壇。年間登壇数150回以上。 パーソナルサポート事業ではメンタルコーチ/心理カウンセラーとして700件以上サポート。 「柔らかい人柄」と「ええ声」で瞑想ファシリテーターとしても活動。
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