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【日本語教師】外国人学習者との絆を深めるコミュニケーションのヒント
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外国人とのコミュニケーションで意識すべきポイント

日本語教師の資格も保持している、実践心理学NLPトレーナーの関講師に、
「日本語教師が外国人学習者とのコミュニケーションで意識しておきたいポイント」について
聞きました!是非チェックしてみてくださいね。
日本語学校のクラス運営において、外国人学習者との良好な関係づくりは不可欠です。
日本語教師と学習者の関係性が良好であれば、学習者は積極的に質問したり、発話が活発になったりして、学習効果が非常に高まります。
逆に学習者との関係性がうまくいっていない場合、クラス全体の雰囲気が消極的になり、なかなか学習効果は高まりません。
今回は日本語教師がコミュニケーションで意識すべきポイントについてまとめます。
日本語教師でない方も、外国人とのコミュニケーションで是非活用してみてください。
毎日こちらから挨拶をする
コミュニケーションの第一歩は自然な挨拶からです。
可能であれば、挨拶の後に簡単な話題を振って会話をしてみましょう。
「今日も暑いですね」とか「この間は〇〇でしたね」とか、
何気ない会話は関係性を円滑にするのに役立ちます。
このとき、不安や緊張を解すために笑顔も意識しましょう。
また、学習者はこうした機会から自然な日常会話を雰囲気も含めて学ぶことができます。
相手の地域や文化に関心を持つ
人は自分に関心を持ってもらうと嬉しくなるものです。
先述の話題を相手に合わせることで、より関係構築に役立ちます。
「今日も暑いですね、ハノイの夏は暑いですか?」などの出身地の話題、
「ベトナムのお正月は何をしますか?」などの文化の話題、
こうした話題は学習者も積極的に会話しようとする傾向にあります。
先日泊まった宿のアルバイトスタッフさんがベトナムのハノイの方だったので、
「前にハノイに行きました。その時は地下鉄を作っていました」と言うと、
あまり話さないスタッフさんだったのが、
「何年前ですか?(笑)もうできています」と笑われました(笑)
やさしい文章で話す
日本語は文体が多い言語です。
学習者はまず「歩きます」「話します」といった基本的な「です・ます体」から習得していくので、逆にくだけた表現や敬語表現は難しく感じてしまいます。
加えて、長い文章ではなく簡単で短い文章で話すことも大切です。
「熱中症対策に小まめな水分補給を意識しましょう」よりも
「暑いと熱中症になります。ですから、水をよく飲んでください」の方が伝わりやすいです。
この辺りは養成講座で語彙コントロールとして学習する部分ですね。
「分かりましたか?」を使わない
「分かりましたか?」と聞くと、だいたい「はい、分かりました」と返ってきます。
しかし実際には本当に理解しているとは限りません。
理解しているかを確認するためには、
実際にやってもらったり、内容を説明してもらったりする必要があります。
特に危険を伴う作業がある場合はこの過程を徹底しましょう。
たどたどしくても辛抱強く聞く
日本語に自信がない学習者は、間違いを恥ずかしがって
なかなか積極的に話そうとしません。
こうしたときに話してもらうためには、こちらが辛抱強く聞き続ける必要があります。
間違っていても聞いて理解しようとする姿勢が、少しずつ学習者を後押しします。
しかし中には誤解を生んでしまう間違いもあります。
そういう場合は、会話の流れを断ち切らないように、後で指摘して修正しましょう。
学習者と良好な関係を築いて、積極的な学習姿勢を作るためには、
しっかりと授業準備をすることや分かりやすい表現を選ぶことも大切ですが、
「私はあなたの話を聞きたい」というメッセージが相手に伝わるように、
非言語でこちらから聞く姿勢を示すことが大切です。
非言語のコミュニケーションが関係構築に与える影響については、
NLP(実践心理学)でも非常に重視されています。
学習者との会話を楽しむ気持ちで、コミュニケーションを取ってみてください。
参考
非言語コミュニケーションについて、詳しく知りたい方はNLP(実践心理学)もチェックください。
受講生・修了生向けセミナー・イベントページ『学びコネクト』にも
心理学関連イベントが掲載されています。是非ご興味に合うものを探してみてくださいね。
関 一真
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心理
担当
京都四条烏丸校
所属
NLP™トレーナー、心理カウンセラー2015年より京都校、大阪梅田校にて心理学系講座を担当。優秀講師賞受賞。個人で心理カウンセラー、占い師としてクライエント様に相談援助を行う。日本語教師(日本語教育能力検定試験合格)、社会福祉士資格保有
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