修了生インタビュー
【修了生インタビュー:日本語教師】(1)教壇に立つ修了生(2)一発合格した方の学習方法(3)日本語教師としての生き方 をご紹介
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日本語教師
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日本語教師
受講
佐谷 実香さん さん
所属校舎:新宿校/梅田校
大学卒業後、会社員として働きながらヒューマンアカデミーで日本語教師養成講座を受講。修了前に退職し、現在はヒューマンアカデミー日本語学校で教壇に立つ。
学びながら教え始めて自分も変わった2年
大学時代、ドイツ留学で気づいた日本人も知らない「日本」の深さ
私は大学時代、1年ドイツ留学をしていました。そこで出会った海外の学友の中に日本語を学びたい人が何人かいたため、お互いの国のことや言葉を教えあうことにしたのです。
でも、いざ指導してみると、私は彼らの素朴な質問にうまく答えられませんでした。
「将来と未来ってなにが違うの?」
「平仮名はなぜこの書き順なの?」
それまで当たり前のように話してきた日本語のことを、自分はまったく知らなかったのだと、改めて気づかされた経験でした。
卒業後は一般企業に就職。
でも3年以内には、自分がきちんと熱意と誇りを持てる仕事を見定めたい。
そう考えていたとき出会ったのが、ヒューマンアカデミーの「日本語教師養成講座」でした。
東京から大阪への転校を経て受講後半から非常勤講師に
まだ東京の会社に勤務している時に受講を始め、その後、退職を機に実家である関西に戻ったため、大阪校に転入。
さらに2年目の秋からは、受講生のかたわら非常勤の講師として働かせていただきました。
私はもともと自分から積極的に話をするタイプではありませんでしたが、
教壇に立ったらそうはいきません。
質問しやすいクラスの雰囲気をどうつくるか。
十人十色な生徒の疑問にどう答えるか。
日本語と文化の知識を深めると共に、自分自身の性格や え方も大きく変わったと思います。
現在は再び東京で日本語教師をしていますが、
集まる生徒の国籍や関心によって工夫が必要なクラス運営には、まだまだ手探り。
それでも、熱心に学ぶ彼らを支えるために、自分もより成長しなくてはと努める日々です。
ヒューマンアカデミーは2020年度の日本語教育能力検定試験で63.6%という高い合格実績を出しました。
そこで今回は初めての検定試験で一発合格した受講生の方へ本番までのスケジュールや効果のあった勉強方法を聞いてきました!
定年後の人生を考えて単身赴任中に検定合格!
製造業が盛んな地元で帰郷後、人の役に立つ資格を
製造系の企業に勤務する勝股良明さんは、
2018年(11月)に石川県から単身赴任で東京へやってきました。
家族と離れての暮らしにも慣れ、2021年の定年退職を見据えて、
将来なにをするかと考えるようになったそうです。
「私の地元である石川県の小松市は、製造業が盛んな町です。
当然、多くの外国人就労者や実習生がやってくるのですが、
彼らが日本語を学べる学校は、県内には数えるほどしかありません。
自分も職場で外国の方とのコミュニケーションに苦労した経験から、
日本語教師の資格を取れば、遠い日本で頑張る皆さんをサポートし、
地域に貢献できるだろうか…と考えたのが、受講のきっかけです」
と勝股さん。
2019年の2月、勤務先に近い銀座校で、毎週日曜日のコースを選んで学び始めました。
週一のコースと地道な自習、的確な指導でみごと一発合格!
「入学当時から、検定に挑戦するのは2年後の秋と決めていました。
学習は週に1回の授業と、自分なりに受検対策をコツコツと。
もともと理系出身なので、
計画を立てて物事を進めていくのはあまり苦になりませんでした。
都合で講義に出られない日も、他の教室に振り替えてくれるなど、
柔軟な対応をしていただいたことにとても感謝しています」。
合格のためには「とにかく過去問をしっかり」という講師のアドバイスを受け、
試験本番までのスケジュールを構築。
予定通りにいかないことも考えて、週1日リカバリデーを設けるなど、
理系らしい発想で受検に挑みました。
「印象に残っているのは、寒川先生の
〝だいたい分かるでは、検定試験は厳しいです。きちんと理解して対策してください〟
というアドバイス。
あの言葉で、検定試験への姿勢や、人に教えるために教師を目指しているんだという
自覚が生まれました」。
みごと一発合格を勝ち取って、7月に帰郷する勝股さん。
まだ入り口に立ったばかりと言いながら、まずは地元の国際交流協会と相談し、個人や企業にこのスキルを役立てる機会を作りたいと意気込んでいます。
試験本番まで!勝股さんの学び方
STEP01 > 2020年3月〜
試験まで、月別の大まかな計画を立てる
テキストのボリュームで心折れないよう、5分野のざっくりとした長期スケジュールを設定した後、月ごと・週ごと・日 へとブレイクダウン。
STEP02 > 2020年5月〜
計画通りにいかない理由、不得意カテゴリを研究 自分なりの学習方法を模索
自己流で取り組んでいると、どうしても進みが悪い、やりにくいという箇所が出てくる。
その場合は固執せず、すみやかに 道修正を図る。
もちろん講師の先生たちにも相談したが、自分の不得意分野である聴解などの対策には、
ネットで見つけた学習動画などもよいヒントになった。
私は「聴解」が苦手だったので、
講義DVDと音声CDを録音し、通勤時間なども利用して毎日ヒアリングした。
繰り返し聴いた甲斐あって、一度〝耳ができる〟とぐっと聴き取りやすくなり、
苦手意識を払しょくすることができた。
STEP03 > 2020年6月〜
「過去問集」を繰り返し解く 最初は時間を気にせず、後半は時間内にを意識して
ある程度、不得意分にも自身がついてきたところで、過去問に取り掛かる。
最初は時間を測らずに解いて、自分はどの分野に時 がかかるのかを把握。
その後、本番の時間にあわせて解き、どこで点を稼ぐか、
(どこを諦めるか)といったペース配分を考えつつ、本番まで何回も繰り返した。
EXAM試験 > 2020年10月
いよいよ検定本番!
担当講師のコメント
寒川 太一講師
日本語教師 日本語教育コンサルタント/日本語教育YouTuber
勝股さん、合格おめでとうございます。
昨年は検定対策講座はもちろん、検定本番もコロナ禍の中での実施となりました。
オンライン講座でも試験本番の雰囲気が伝わったと伺って、とても嬉しく思います。
日本語教育能力検定試験は、受検者数の上位約20%が合格となります。
例年の合否ラインは、240点中7割(170点前後)といわれますが、
やはりよい成績であればあるだけいい。
そのためにはやはり、分かっているところでしっかり得点すること。
そして詰まったところに時間を費やしすぎないことがポイント。
ほぼ半日かかる試験ですから、体調管理や服装なども重要なんです。
日本語教師としての生き方
~気になる今が人生の転機~
笈川 幸司 氏
元北京大学 清華大学外籍教師
埼玉県所沢市生まれ。日本大学文理学部教育学科学士、北京外国語大学北京日本学研修センター修士。 2014年日本語オンラインアクセント辞書『OJAD』を開発した東京大学峯松研究室から招待を受け、『中国人学習者への発音指導』をテーマの講演会を皮切りに、2015年に欧州14カ国21都市で、2016年に中南米、オセアニア、東南アジアを周り、世界一周講演を実施。 峯松信明教授と米ボストン大学で行われた国際シンポジウムで共同発表を行った後、発音矯正の秘訣を解き明かすため、筑波大学、早稲田大学をはじめ、世界各地の大学・研究機関から招待を受け、模擬授業やセミナーを実施する。現在、中国10大学で客員教授をつとめる。
日本語教師には「資格+教える技術+人柄」が必要
もともと政治家の秘書を経て芸人をしていましたが、2001年に心機一転、中国へ。
その時に出会ったベテランの先生に指導していただき、日本教師としてデビューしました。
自己流で10年ほど教えていましたが、私は日本語を教えるための勉強をしておらず、日本語教師の資格も持っていなかったため、いろんな苦労も経験しました。
資格と教える技術と人柄が揃って、はじめて日本語教師として認められるということを痛感。
2013年に修士号を取得し、日本語教師の資格を取ってからは、国内外の様々な大学などから講師として呼ばれるようになりました。
学生の信頼や採用されやすさなどを考えても資格は大切だと思います。
国内・海外で日本語教師の需要は高まっている
コロナ禍で始めた無料オンライン授業では、一方的に講義するのではなく、
例えば学生が先生役として授業を進行するなど、試行錯誤を重ねてオンラインにマッチした授業を模索。
昨年6月に帰国しましたが、今では中国だけでなく世界中の大学からオンライン講義の依頼が来ています。
国内では新型コロナウイルスの影響で留学生が減り、日本語教師の仕事は減っているのが現状です。
しかし、今後留学生が戻ってきた時に、日本語教師の需要は一気に高まるのではないかと思います。
ただ、本当に学生の力を高められる日本語教師は多くありません。
日本語教育をサポートし、日本語教師の可能性をさらに広げていきたいと考えています。
参考資料1:「日本語教師養成講座」
未経験から日本語教師を目指せる日本語教師養成講座!
詳しくはこちら
参考資料2:「日本語教師のための教材デザイン講座」
受講生の声から産まれた、オンライン授業でのPowerPointの見せ方に繋がる
「魅力的な教材(授業用スライド)の作り方」を学べる講座をご紹介します。
『オンライン授業を見据えたPowerPointの活用』を知りたい方はぜひチェックしてみてください!
「日本語教師のための教材デザイン講座」
より効果的な教案を自作する手助けとなり、日本語教師養成講座を受講中の方はもちろん提案資料を作成するキャリアコンサルタントの方なども活用できる内容となっています。
はじめにPowerPointのスライド作成から入っていきますので、どなたでも始められます!
講座監修いただきました、井谷講師からもコメントをいただいております。
(アシストのススメでは大好評のoffice系記事を執筆されている井谷先生です!)
ぜひご視聴ください♪